営業プロセスの見直しで売上UP!最適化のポイントを徹底解説

売上アップ

この10年程で営業は大きく変化しました。かつては受注にいたるまでのプロセスは、個々の営業メンバー任せで、営業リーダーや経営陣はそれぞれの売上数字だけを見ていたのです。

しかし、次第にこうしたマネジメントの非効率性が注目されるようになり、全体のスキルを均一化するために、営業プロセスも管理する企業が増えています。

今回は営業改善のために知っておくべき営業プロセスの基本と、具体的なマネジメントの方法を解説します。

なお、営業プロセスの管理は膨大な数字を扱う大変な業務です。効率化には、営業支援ツールの導入がおすすめ。

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目次

営業プロセスとは

プロセス

営業プロセスとは、アプローチ先のリスト作成から最終的な受注にいたるまでの全工程を指します。

業界や商品、営業スタイルによって各プロセスは異なりますが、一例として「リスト作成」「アプローチ」「アポイントの獲得」「商談」「契約」のような一連の流れが営業プロセスです。「受注」のあとの「アフターフォロー」を含むケースもあります。

以前から1回の商談の流れを表す商談プロセスは注目されていましたが、営業プロセスはより大枠で営業活動全体を捉えるものです。

ターゲット層をリストアップし、より受注確度の高い見込み顧客を絞り込んでいく過程も重要なので、実際にはそれらを担うマーケティングの業務も含めて考えます。

自社の営業プロセスを定め、各工程の正しいやり方を全メンバーで共有すれば、受注につながる営業活動が誰でも再現できるようになります。

新規顧客の争奪が激しくなると考えられる今後の市場で、正しい営業プロセスの確立は必須の課題となるでしょう。

営業プロセスの構成要素・流れ

メモで確認

自社の営業プロセス確立のためにも、まずは一般的な流れと各構成要素のポイントを理解しておきましょう。ここでは以下の6つの流れに沿って解説します。

  1. リスト作成
  2. アプローチ
  3. アポイントの獲得
  4. 商談
  5. ご契約
  6. アフターフォロー

上記6つのプロセスが進むに従って、見込み顧客の数は少なくなります。営業プロセスとは、最初のリストから段階的に絞り込んでいって、一定の割合の顧客を受注につなげるものと認識しておきましょう。

1.リスト作成

営業プロセスは、リストの作成から始まります。リストは見込み顧客の最初の分母を表し、そこから一定の割合の顧客が受注に至ります。

リスト作成は、企業データを備えた営業ツールがあれば自動化が可能です。また、マーケティング部門が、イベントや広告、Webマーケティングの施策などから接点を得た見込み顧客をリスト化して提供することもあります。

2.アプローチ

次に、リストの見込み顧客に電話やメールでアプローチします。一般的には商談の機会を得るためアポイントの獲得が目的となりますが、商談につながらなかった見込み顧客にも、メールマガジンの配信などで継続的なアプローチが必要です。

3.アポイントの獲得

アプローチが成功すれば、アポイントを獲得できます。商談は、基本的にアポイントを頂いてから行います。

相手のニーズを的確にヒアリングし、商品・サービスの有益性を伝えるためには、落ち着いて話せる時間を確保しなくてはなりません。そのためにはアポイントをもらう必要があります。

4.商談

商談は契約を得るための最終段階です。営業メンバーのスキルが最も発揮される場であり、トークの精度を高めることが受注率に影響します。

営業活動にプロセスがあるように、商談にもプロセスがあります。

まず「挨拶や自己紹介」で始まり、相手の課題の「ヒアリング」、ヒアリングに基づいて商品やサービス導入でお客様の課題を解決する「提案」をします。

次に相手からの「懸念や疑問の解消」を丁寧に行い、相手の納得が得られたところで「クロージング」に移ります。クロージングとは契約の意思確認です。

商談では事前にトークスクリプトを作成し、商談プロセスと効果的なフレーズを頭に入れておくのがおすすめです。優れたトークスクリプトがあれば、新人営業でもベテランメンバーと同じトークを展開できるでしょう。

5.ご契約

クロージングが成功すれば、晴れて成約となります。商品・サービスの内容や見積書の金額で間違いがないか最終確認し、合意が得られればすぐに契約書を取り交わしましょう。

6.アフターフォロー

営業プロセスで見落とされがちなのが、アフターフォローです。商品・サービス導入後の顧客をフォローして、満足度を高めることを目的としています。

顧客と継続的な関係をつくるためには、アフターフォローの工程が重要です。既存顧客は新規開拓よりも少ない労力で売上が見込めるため、アフターフォローで信頼を勝ち取り、長期的な関係構築を目指しましょう。

営業プロセス見直しのメリット

メリット

これまで各メンバーに受注に至るまでの行動の組み立てを任せていた企業にとって、営業プロセスを見直して全体で統一するのは大変な作業です。しかし、見直しによって以下のメリットが期待できます。

  • 伸び悩みの原因分析ができる
  • 社員のパフォーマンス向上

それぞれ詳しく解説します。

伸び悩みの原因が分析できる

工程ごとに営業プロセスを見直すことで、売上が伸び悩む原因が把握しやすくなります。

従来は各メンバーの営業プロセスが見えにくかったため、結果として売上が悪いと「やる気がない」「がんばりりが足りない」などの精神論で片付けられてしまうケースも少なくありませんでした。

しかし、プロセスを分解して一つひとつ見直せば、売上の良いメンバーと比べて不足している部分が一目でわかります。

例えば、アポイント獲得のためのアプローチ件数が不足している、あるいは同じ商談数でも受注率が低いため、商談プロセスやトークスクリプトの見直しが必要などです。問題点が正確に把握できるので、改善にも取り組みやすくなるでしょう。

原因分析には、各メンバーのアクション数や商談履歴が管理できる営業支援ツールが便利です。さらにリスト作成やアプローチから一気通貫で担えるオールインワンツールであれば、プロセス全体の分析を効率的に進められるでしょう。

社員のパフォーマンス向上

営業をプロセスから見直すと、各メンバーのパフォーマンス向上が期待できます。営業活動をプロセスで捉えることの大きなメリットは、営業の属人化を防ぐことです。

売上の良いメンバーの営業プロセスをマニュアル化して社内で共有すれば、新入社員でも営業の勝ちパターンを再現できるでしょう。

従来は営業メンバー同士で売上を競わせて、少しでも他のメンバーより大きな数字を上げたいというモチベーションによってパフォーマンスを上げさせる戦略が一般的でした。しかし、メンバー間の競争は個々の意欲を高める反面、ノウハウを自分一人で抱え込んでしまうデメリットもあります。

チームを今まで以上に合理的にマネジメントするには、営業プロセスを一つのマニュアルとして全員で共有するスタイルに切り替えるのがよいでしょう。

営業プロセスのマネジメントに必要な視点

ミーティング

これまで受注に至る過程を個々のメンバー任せにしていた場合、いきなり全体の営業プロセスをマネジメントしなくてはならないと言われて困るリーダーやマネージャーも多いでしょう。

ここでは営業プロセスをマネジメントするうえで、必要な3つの視点を解説します。

  • 進捗管理
  • 社員の行動に対するマネジメント
  • 業務量と優先順位のマネジメント

上記の3つを意識し、合理的なマネジメントを目指しましょう。

進捗管理

まずはプロセスを各工程に分けて、それぞれの進捗を管理しましょう。進捗管理の目的は、営業プロセスのどの部分に問題があるかを明らかにすることです。

売上数字などの結果だけを見るのと違い、営業メンバーがプロセスのどの段階でつまづいているかがわかれば、有益な指示が出せます。

工程ごとに目標を設定すると、目標達成率という指標ができて進捗管理もしやすくなるでしょう。目標達成率が低い工程に注目し、個々のメンバーの問題点、さらにはチーム全体が抱える問題点を追究しなくてはなりません。

営業活動は、リスト作成から受注にいたるまで長い道のりです。プロセスの問題点を早めに炙り出して対処できるよう、各工程に分けて管理しましょう。

社員の行動に対するマネジメント

営業プロセスを管理するなかで、個々の営業メンバーのアクションもチェックしなくてはなりません。

以前は売上の悪い営業メンバーをマネージャーが叱咤するだけで、営業のプロセスまで確認しないケースも多く見られました。しかし、本当にメンバーの売上を伸ばしたいのであれば、日々のアクションを確認して問題点を正しく指導する必要があります。

どのくらいの間隔でアプローチしているか、あるいは営業プロセスのどの工程にどれだけ時間を使っているかなど、客観的な数値として報告させることで、売上の良いメンバーとの比較もしやすくなるでしょう。

各メンバーが営業支援ツールに日々のアクションを入力すれば、マネジメントする側は分析されたデータとして確認できます。

営業プロセスに照らし合わせて説明すれば、指導を受ける営業メンバーも自分の問題点を理解しやすくなるでしょう。

業務量と優先順位のマネジメント

少子化や人材の流動化が進む現代では、限られたリソースのなかで効率的な営業戦略が求められます。営業プロセスの各工程の業務量を把握し、優先順位をつけて指示を出すのもマネジメントの重要な役割です。

特に優先順位づけを個々のメンバーに任せてしまうと、自分のやりたい業務や取り組みやすい業務に多くの手間や時間をかける可能性があります。しかし、営業プロセスの工程ごとに目標数値が設定されているので、リソースの配分はそれらが達成できるように考えなくてはなりません。

また、どの見込み顧客にアプローチするかという点でも、マネジメントの介入が必要です。メンバーは受注確度や売上数字の大きさよりも、話を聞いてくれるかでアプローチ先を選ぶ傾向があるためです。

より受注確度の高い見込み顧客に多くのリソースが割けるよう、綿密に戦略を立てましょう。

営業プロセス最適化のためには

企業成長イメージ

最後に営業プロセスを最適化するために必要な取り組みを紹介します。初めて営業プロセスの見直しをする企業は、以下の5つの点からアプローチしてみてください。

  1. 各プロセスで目標を立てる
  2. 営業支援ツールを見直す
  3. 営業プロセスにおける透明化の確保
  4. 属人性を下げ、再現性を高める
  5. 最速で改善行動を実施する

それぞれのポイントを解説します。

1.各プロセスで目標を立てる

営業をプロセスに分けることで、KPIの設定をしやすくなります。KPIとは、最終的なゴールに到達するまでの中間目標のこと。営業でいえば最終的なゴールが売上目標で、KPIはアプローチ数や商談数を指します。

営業プロセスは受注までのアクションの流れを示すものです。各工程で目標を設定し、目の前の目標を一つずつクリアしていけば、最終的な売上達成につながるイメージが持ちやすいでしょう。

マネジメント側としては、各プロセスに目標があることで、どの工程の目標達成率が低く弱みになっているか一目瞭然となり、改善の方針も立てやすくなります。

KPIは数値として設定し、目標の達成率を明確に算出しなくてはなりません。プロセスのスタートとなるリストから成約数までの数字を管理できる分析ツールがあれば、マネジメントの負担を軽減できるでしょう。

2.営業支援ツールを見直す

営業プロセスを本格的に管理するには、営業活動に関わる数字を扱えるツールの導入が必要です。すでに営業支援ツールを使用している企業も、マーケティング部門と営業部門で使用するツールが違う場合には一本化をおすすめします。

前述したように、営業プロセスとはリスト作成など本来マーケティングの領域である工程を含めた考え方です。プロセス全体を見直して管理する場合、2つのツールをまたいで分析作業をするのは効率的とはいえません。

必要なのは、リストの作成から受注に至るまでの数字を分析して、あらゆる点での改善の戦略を立てられるオールインワンツールです。現在部門ごとに分かれてツールを使用している場合は、ツールの見直しをするとよいでしょう。

3.営業プロセスにおける透明化の確保

営業プロセスを最適化するには、その透明性を保つ必要があります。各工程の行動量や進捗などが見えない状態では、最適化のためのマネジメントもできません。

営業活動の細部は、どうしても個々のメンバーの自己管理に任され、ブラックボックス化する傾向があります。しかし売上目標の達成という大きなゴールを目指すためには、プロセスの各段階を厳格にチェックして、最適な形へとマネジメントする必要があります。

各工程のアクションと結果を数値としてデータ化し、ツールで分析する仕組みを作りましょう。誰が見てもわかりやすい客観的な数値として表すことで、チームでプロセスを共有している意識も高まります。

4.属人性を下げ、再現性を高める

営業プロセスは、チーム全体で共有しなくてはなりません。従来のような属人性の高い営業を脱却して、誰にでも再現できるような営業のパターン化が重要です。

最適な営業プロセスを構築する近道は、売上の良いメンバーの行動を分析し、その一連のプロセスのマニュアル化です。営業ノウハウは組織としての資産です。

一人が抱え込んでしまうことがないよう、チーム全体でレベルアップする意識改革も必要でしょう。

特に、ベテランメンバーのトークスクリプトや顧客への回答は、全体の成約率を上げるうえで重要な材料です。オンライン商談の様子を録画したり、ロールプレイングを実施したりして、細かなところまでチェックしましょう。

5.最速で改善行動を実施する

実際に全体の営業プロセスを構築し、現場で運用が始まれば、次は結果を見て随時改善を加えていく必要があります。営業プロセスはチーム全体の売上を左右するものですから、改善は最速で行わなくてはなりません。

営業プロセスのマネジメントには、各工程の目標と適切な進捗管理が大切です。徹底できれば、プロセスの問題点にもいち早く気づくことができ、改善行動もスピードアップできるでしょう。

営業プロセスは一度構築して終わりではありません。市場や商品・サービスの変化に合わせてブラッシュアップしていくものです。各工程の目標達成率をしっかり管理し、常に改善の余地がないか分析を怠らないようにしましょう。

まとめ

オフィスで笑顔の女性

営業活動全体をプロセス毎に可視化すれば、より合理的な戦略が立てられるようになります。

営業成績の良いメンバーの受注までのプロセスをモデルケースとして共有し、新入社員からベテランメンバーまでが同じアクションを再現できるようにしましょう。さらに各工程で目標を設定して進捗を管理すれば、これまで見えにくかった営業活動の問題点も把握しやすくなります。

営業プロセスをマネジメントするためには、全体の数字を管理・分析できるツールが欠かせません。

Sales Platform」であれば、プロセスの最初のリスト作成から受注後のアフターフォローまで、各種の工程を自動化できて営業プロセスを効率的に進めることが可能です。

オールインワンツールの利点として、マーケティング部門も営業部門も一括管理できます。営業プロセスの最適化に取り組みたい企業様は、ぜひ一度ご相談ください。

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