売上を伸ばすには戦略的なリード獲得が重要
営業活動するうえで重要なのがリード獲得です。営業でいうリードは「見込客」のことを指します。確度の高いリードを効率的に集められれば、利益拡大が目指せるでしょう。
しかし思うようにリード獲得できず、悩んでいる営業担当の方もいるのではないでしょうか。今回はオンライン・オフライン別にさまざまなリード獲得方法を解説します。戦略的にリードを獲得するコツも併せて解説するので、営業で成果を出したい方はぜひ最後までご覧ください。
オンラインで行うリード獲得施策
オンラインで行うリード獲得は、主に次の方法があります。
- コンテンツマーケティングを実施する
- SNSを運用する
- Web広告を出稿する
- ウェビナーを開催する
- メルマガを配信する
順番に詳しく解説します。一度にすべてをやろうとすると大変なので、できそうな方法から取り組んでいきましょう。
コンテンツマーケティングを実施する
近年、日本でもコンテンツマーケティングが注目を集めています。しかし「用語は聞いたことがあるけれど、具体的にどのようなものかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
コンテンツマーケティングとは、ターゲット向けのコンテンツを作成し、インターネット上で公開して見込み客を育成する手法です。最終的にはファン化することを目指します。
これまでは自社メディアを作り、文章や画像で情報発信していく方法が一般的でした。しかし最近では動画を使ったコンテンツマーケティングを実施する企業も増えています。
コンテンツ作成には時間と手間がかかりますが、情報価値がなくならない限り、見込み客を集めてくれます。良質なコンテンツを発信し続ければ、少ないコストで大きな成果を出せるようになるでしょう。
SNS運用する
多くの人が使っているSNS。InstagramやTwitterを使ったリード獲得も可能です。ブログやメディア作成よりも手軽にできて、無料で情報発信できます。始めたばかりでも、発信する内容次第で、大きな反応を得られるチャンスがあるのはSNSの強みといえるでしょう。
また多くのターゲット層にアプローチしたい場合はSNS広告が有効です。「35歳 女性 神奈川県在住」など見てほしいターゲットを細かく設定できます。費用はかかりますが、効率的に多くのリードを獲得したい場合はおすすめです。
使うSNSによって特徴やユーザー層が異なるので、自社の商品やアプローチしたいターゲット層に合わせて活用しましょう。
Web広告を出稿する
早く効果を実感したいということであれば、Web広告がおすすめです。料金を支払うことでインターネット上に自社の広告を出稿できます。街中に出す看板広告とは違い「誰に広告を見せたいか」を設定しやすいのが特徴です。
Web広告と一言でいっても種類はいろいろあります。主なWeb広告には次のようなものがあります。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- リターゲティング広告
Googleで「資格取得 おすすめ」と検索したとします。その検索結果の上位にテキストで表示されているのが、リスティング広告です。またディスプレイ広告は、バナーで表示されるタイプの広告になります。例えばYahoo!のトップページを開くと、化粧品や保険などさまざまなディスプレイ広告が確認できるでしょう。
リターゲティング広告とは、過去に自社メディアに訪問してくれたユーザーに絞って配信できる広告のことです。自社サイトに訪れたユーザーを追跡し、他のサイトに自社広告を表示させることができます。
この仕組みにより、一度自社に興味を持ったユーザーに再びアプローチが可能です。リマーケティング広告とも呼ばれます。
ウェビナーを開催する
ウェビナーとは「Web」と「セミナー」を組み合わせた造語です。オンラインセミナーやウェブセミナーとも呼ばれます。
セミナーといえば従来は会場を押さえ、人数分の資料を準備するなど費用と手間がかかりました。しかしウェビナーであれば、オンライン上なので会場を押さえる必要はありません。資料もウェビナー上で配布できるため印刷も不要です。
場所を選ばずコストを押さえてセミナー開催できるのが、ウェビナーの特徴です。参加する側も会場に行く交通費と時間を削減できるので、参加するハードルが下がるでしょう。これによりオフラインでは獲得できなかった層にもアプローチできるので、新たな層のリード獲得に繋がります。
メルマガを配信する
これまでに獲得した名刺が机の中で眠っていませんか。問い合わせ対応した見込み客のメールアドレスもあるかもしれません。それらを集めてリスト化し、メルマガを配信するのもよいでしょう。
メルマガを配信して、すぐに成約につながるケースは多くありませんが、継続的に繋がりを持つことで、見込み客として育成できます。最近では一括でメール配信できたり、開封率やクリック率を分析したりするツールもあります。
それらを活用することで、効率的に確度の高いリードにメルマガを配信できるでしょう。興味を惹くようなタイトル付けも、開封してもらうための重要なポイントです。
オフラインで行うリード獲得施策
オフラインで行なうリード獲得の主な方法は以下です。
- DMを送付する
- イベントに参加する
- 飛び込み営業をする
- テレマーケティングを行う
オフラインの方法は古典的な手法も多いので、もう廃れていると思う方もいるかもしれません。しかしいまだ健在ですし、オフラインならではのメリットがあります。状況や販売するサービスによって上手く取り入れることで、効果を発揮するでしょう。
DMを送付する
インターネットをほとんど利用しない人もいます。そのようなターゲット層に有効なのがDM(ダイレクトメール)の送付です。カタログやハガキを送付してアプローチします。印刷代や郵送費はかかりますが、カラー写真などで商品やサービスをわかりやすく伝えられるのはDMのメリットです。
しかしDMを送っても、ほとんどは開封されずに捨てられてしまうのではと思う方も多いかもしれません。
日本ダイレクトメール協会の調査によると、2020年のDMの開封・閲読率は54.7%でした。インターネットが発達したとはいえ、オフラインでのアプローチもまだまだ有効なことがわかります。ターゲットのニーズに合うDMを送付することで、開封率を上げられるでしょう。
イベントに参加する
多くの企業が集まるイベントは、有効なリード獲得方法です。自社の商品やサービスを実際にブースで体験してもらえるので、魅力を伝えやすいでしょう。
商品に元々興味を持っていたリードも参加するので、すぐに成約に繋がるチャンスもあります。名刺交換をしたら、興味が薄れる前に早めにアプローチをかけましょう。
ただしイベント出店には費用がかかります。数万円〜数十万円かかるので、資金をかけたくない企業にとっては難しいかもしれません。費用対効果を考えて参加を判断しましょう。
飛び込み営業をする
アポイントを取らずに訪問して営業活動を行なうことを「飛び込み営業」といいます。数ある営業手法のなかでも、かなり古典的と言われる部類に入りますが、まだまだ有効な方法です。
話を聞いてもらえないことも多いので、つらい手法と言われることもあります。しかしオンラインと違って直接対面するので、言葉以外の非言語を使って魅力をアピールできるのは飛び込み営業のメリットです。ニーズにマッチしていれば、その場で成約することもあります。
しかし他の手法に比べて、交通費や移動時間がかかりやすいのはデメリットです。工夫しなければ効率的なリード獲得はできません。地域を絞って集中的にまわるなど、工夫して戦略的に取り組みましょう。
テレマーケティングを行う
テレマーケティングは、その名の通り電話を使った手法です。電話と聞くと「テレアポ」をイメージする方も多いかもしれません。しかしテレアポとテレマーケティングは目的が異なります。
テレアポはアポイント獲得のために、幅広い層にひたすら電話をかける手法です。一方テレマーケティングとは、ターゲット層を絞ったリストに沿って商品やサービスをアプローチします。また新規開拓だけではなく、市場調査や既存顧客のフォローをすることもあります。
つまり電話を使って幅広く営業活動するのが、テレマーケティングです。基本的に一対一のやりとりなので、相手に合わせた対応をできるのがメリットといえるでしょう。濃いリードを獲得するためには、いかに相手に寄り添った対応をするかがポイントです。
戦略的にリード獲得するコツ
さまざまな方法を解説しましたが、効率的に多くのリードを獲得するにはコツがあります。またリードが獲得できても、その後のフォローがしっかりしていなければ成約には繋がらないでしょう。ここでは戦略的にリードを獲得し、成約に繋げていくコツを解説します。
成約までの心理的なハードルを下げる
商品に興味があったとしても、いきなり登録や商談となると心理的ハードルが高くなります。そこでおすすめなのがホワイトペーパーの活用です。
ホワイトペーパーとは、顧客にとって価値があると思われる商品やサービスの情報をまとめた資料のことです。いきなり購入ボタンを押すのは抵抗がありますが、資料のダウンロードであれば、心理的ハードルは下がります。ホワイトペーパーでリードを獲得するためのポイントは次の2点です。
- リードにとって魅力あるホワイトペーパーをつくる
- ダウンロードページの見せ方やフォームを工夫する
成約までのハードルを下げることによって、より多くのリードを獲得できる可能性が高まるでしょう。
マーケティングツールを活用する
オンラインの方法を活用して効率的に多くのリード獲得を目指すのであれば、ツールの活用は必要不可欠です。ツールにはリスト管理の他、ターゲットに絞ってメールを一斉配信したり、行動を解析したりできる機能を持つものがあります。それらを上手く活用することで、多くの見込み客に効率的にアプローチできるでしょう。
ツールは提供している企業により、機能やプランが異なります。自社に必要な機能は何かを知ったうえで選ぶことが大切です。合うツールを選ぶことで、より大きな効果を発揮するでしょう。
リード獲得後の施策を考えておく
リードを獲得するだけで満足してはいけません。成約に繋げるためには、その後の育成が大切です。獲得したリードを育成し、成約に繋げていくマーケティング手法をリードナーチャリングといいます。用語にピンとこない人も多いかもしれません。
具体的には獲得したリードに対して、継続して必要な情報を提供することで、信頼関係を構築していきます。情報提供の方法はメルマガやセミナーなどさまざまです。
そして確度の高いリードを選別し、セールス部門に引き継ぎます。このような流れをつくることで、効率的に営業活動を進めることが可能です。
リード獲得も大切ですが、獲得後の育成についても戦略を立てておきましょう。そうすることでスムーズな成約に繋がります。
複数のリード獲得方法を試してみよう
リード獲得方法をオンライン・オフライン別に解説しました。それぞれにメリットやデメリットがあります。また扱う商品やサービスによっても有効なリード獲得方法は異なるでしょう。
どれが自社に合うかは実際に活用し、分析しないとわかりません。ある方法で他の企業が成功しているからといって、それが自社に合うとは限らないでしょう。複数を試して分析し、自社に合う方法に注力することが大切です。ツールもうまく活用して、戦略的にリードを獲得していきましょう。