ビジネスには顧客との初接点から成約に至るまで、さまざまなプロセスがあります。
なかでも重要なのが初期対応です。特にアポイント獲得後のメール返信は顧客の印象を大きく左右するため、慎重に対応しなければなりません。
本記事では商談や日程調整など、アポイント獲得後のメール返信について詳しく解説します。メール対応のポイントを知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
なお「Sales Platform」では、営業アプローチの代行や商談までをプロに委託できるため、自社にノウハウがない場合でも効率的な営業活動が実現可能になります。自社の営業体制の仕組み化に興味をお持ちであれば「Sales Platform」の利用をご検討ください。
アポイントを取得した後はメールをすぐに送ること
アポイント獲得後のメール対応で大切なのが、すぐにメールを送ることです。相手の熱量が冷めないうちに対応すれば、話がスムーズに進みやすいでしょう。
またメールを後回しにすると、そのまま数日忘れてしまう可能性もあります。
アポイント獲得後、数日経ってから送っても、相手に「なぜこのタイミングなのか」と思われるかもしれません。特に金曜日の場合は、翌日対応にしようとすると翌週になってしまうので注意しましょう。
アポイントに対するメールに入れるべき要素
アポイント獲得後に送るメールには、次の4つの要素を入れましょう。
- 件名
- お礼・挨拶
- アポイントの場所・詳細
- 日程変更への配慮
それぞれのポイントを解説します。
件名
どの企業から、誰が、何の要件で連絡しているかわかる件名をつけるのがポイントです。
毎日多くのメールを受け取っている人の場合、件名で優先順位をつけて内容を確認しています。送り主や要件のわからないメールは相手の時間を奪うことになるため、気をつけましょう。
お礼・挨拶
相手に時間をつくってもらったことへのお礼と挨拶も入れましょう。
アポイントの場所・詳細
口頭だけでは間違いの原因になるため、改めてアポイントの場所や持ち物、駅からの時間目安などの詳細をメールに記載しましょう。Zoomで商談を実施する場合は、事前にミーティングURLを共有しておきます。
なお営業専用のWeb会議システム「meet in」なら、オンライン商談をスムーズに進められるのでおすすめです。
またオンラインで商談する場合は、事前に担当者のプロフィールを送付するとキャンセル率を下げる効果も期待できるでしょう。
日程変更への配慮
アポイントを取ったあとに、相手の都合が悪くなることも考えられます。
相手が気兼ねなく日程変更できるよう、日程調整を配慮する文章をあらかじめ入れましょう。その際、変更希望の場合はいつまでに連絡が欲しいかも記載しておきます。
アポイントの返信メールの例文
アポイント取得のメール例文を、紹介します。
日程調整を依頼する場合
株式会社▲▲▲
●●様
お世話になっております。株式会社○○の□□です。
先程はお電話にてご対応頂きましてありがとうございました。
以下の候補日程をお送りさせていただきますが、●●様のご都合はいかがでしょうか。
<候補日時>
●月●日(月)11:00~12:00
●月●日(火)15:00~16:00
●月●日(水)16:00~17:00
貴社へのお伺い、もしくはオンラインでの実施も可能でございます。
お忙しいところ恐縮ですが、ご検討くださいますようお願い申し上げます。
承諾していただいた場合
株式会社▲▲▲
●●様
お世話になっております。株式会社○○の□□です。
日程についてご承諾いただきまして、誠にありがとうございます。
それでは下記日程にて、貴社にお伺いします。
●月●日(火)15:00~16:00
当日は、何卒よろしくお願い申し上げます。
日時変更時のアポイントメールの例文
基本的に一度決定した日程をこちらの都合で変更してはいけません。
ただし、上司が同行したり他とアポイントの日時が重なったりした場合、やむを得ず日程変更を依頼するケースもあるでしょう。
ここでは日程変更を依頼するときや、依頼されたときのメール例文を紹介します。
変更依頼する場合
株式会社▲▲▲
●●様
お世話になっております。株式会社○○の□□です。
○月○日のご予定につきまして、日程変更のご相談をしたくご連絡差し上げました。
(断る理由)で、お約束の日時に貴社へ伺えなくなりました。
こちらの都合で大変恐縮ではございますが、下記いずれかの日程に変更していただくことは可能でしょうか。
<候補日時>
●月●日(月)11:00~12:00
●月●日(火)15:00~16:00
●月●日(水)16:00~17:00
上記の日程で難しい場合は、●●様のご都合のよい日程をご教示いただけますと幸いです。
ご多忙のところ、お手数をおかけしてしまい、誠に申し訳ございません。
何卒よろしくお願い申し上げます。
変更依頼された場合
株式会社▲▲▲
●●様
お世話になっております。株式会社○○の□□です。
日程変更をご希望とのこと、承知しました。
それでは、下記日程で●●様のご都合はいかがでしょうか。
<候補日時>
●月●日(月)11:00~12:00
●月●日(火)15:00~16:00
●月●日(水)16:00~17:00
上記の日程で難しい場合は、ご都合のよい日程をご教示いただけますと幸いです。
アポイントの返信メールが来ない場合の対応
アポイントの返信メールが来ない場合は、丁寧に返事の催促をします。
返信が来なくなったら、別メール(別スレッド)になってもかまいません。新しくメールを作成して送りましょう。
【例文】
株式会社▲▲▲
●●様
お世話になっております。株式会社○○の□□です。
打ち合わせ日程の件についてですが、
●●様のご都合はいかがでしょうか?
大変恐縮ですが○月○日までにお返事をいただけますと幸いです。
候補日時は、下記の通りでございます。
<候補日時>
●月●日(月)11:00~12:00
●月●日(火)15:00~16:00
●月●日(水)16:00~17:00
行き違いでご連絡いただいていた場合はご容赦ください。
ご多忙のなか、お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
アポイント承諾後のメール対応のポイント
アポイント承諾後のメール対応のポイントを8つ紹介します。
商談までに日数が空く場合
アポイント承諾から商談まで日数が空く場合は、リマインドメールを送りましょう。予定を再確認してらえる他、ドタキャン防止にもなります。
【例文】
株式会社▲▲▲
●●様
お世話になっております。株式会社○○の□□です。
かねてよりお約束していた通り、明日13時に貴社にお伺いします。
改めて内容を記載いたしますので、ご確認くださいませ。
日時:○月○日(水)13時
場所:貴社本社(住所:~~)
内容:△△に関するご提案
当日は、何卒よろしくお願い申し上げます。
日時変更の配慮をする
アポイント承諾後であっても、何らかの理由で日程を変更したい相手に気を遣わせないよう、日時変更を配慮する文章を記載しましょう。
【例文】
もし、ご都合により日時の変更をご希望の場合は、○月○日○時までにご連絡いただけますと幸いです。
件名に要件がわかるよう記載する
多くのメールを受け取っている人だと、大切な要件のメールが埋もれてしまう可能性があります。メールの内容が一目でわかる件名にしましょう。
アポイントの詳細について記載する
メール本文にアポイントの詳細を記載して、認識違いによるビジネスチャンスの損失を防止しましょう。
【例文】
お電話で申しつけいただきました通り、下記日時に貴社へお伺いします。
改めて内容を記載いたしますので、ご確認くださいませ。
日時:○月○日(水)13時
場所:貴社本社(住所:~~)
内容:△△に関するご提案
定型文を登録しておく
メール作成の際は、定型文を登録しておけば入力の手間が短縮できます。ただし、間違えて他社のアポイントの内容を送らないように注意しましょう。
また定型文だけでなく、メールの最後に記載する署名もあらかじめ登録しておくと、自動的にメールの文末に挿入されるので便利ですよ。
「Re:」を消さずに返信する
返信メールの件名先頭につく「Re:」は消さずに返信しましょう。
顧客とのメールやり取りで「Re:」を消すと、他のメールに埋もれてしまうかもしれません。件名に「Re:」と記載してあれば、やり取りの続きだと認識してもらいやすくなります。
ただし「Re:」が続く場合、2つ目以降の「Re:」は削除して送りましょう。
承諾後感謝の気持ちを伝える
日程調整は、手間のかかる作業です。対応していただいた感謝の気持ちをメールの返信に入れると、当日印象良く迎えていただけるでしょう。
誤字脱字の確認
メール返信はスピード感が大切ですが、送信前に必ず誤字脱字がないか確認しましょう。
誤字脱字があると不信感を与えるだけでなく、無駄なやり取りにもつながりやすく、相手に手間をかけさせてしまいます。
電話でアポイントを獲得した際のメールにおけるポイント
電話でアポイントを獲得した際、すぐに確認メールを送るように心がけましょう。
対面で顔を合わせていないため、担当者の自己紹介シートを送付すると印象が良くなりますよ。
フォーム営業でアポイントを獲得した際のメールにおけるポイント
フォーム営業でアポイントを獲得した際にも、確認メールは当日中に送ります。
問い合わせフォームから問い合わせをしてくる時点で、既にニーズがある可能性が高い状態です。ヒアリング項目を入れておくと、先方も当日の準備がしやすくなります。
またフォーム営業の場合も対面で顔を合わせていないので、担当者の自己紹介シートを送付しましょう。
オフライン営業でアポイントを獲得した際のメールにおけるポイント
展示会やイベントなど、オフラインで名刺交換した場合でも、必ず当日中にメールを送ります。
いつどこで顔を合わせたかを記載して、さらに自己紹介シートも送付しておくと、より好印象を持ってもらえるでしょう。
アポイントの返信で使えるビジネスフレーズ
アポイントの返信やビジネスメールでよく使われるフレーズを3つ紹介します。
お会いできるのを楽しみにしております
「お会いできるのを楽しみにしております」は相手への好感を示すフレーズで、初めて顔を合わせる相手に使う決まり文句ともいえる言葉です。
「お目にかかるのを楽しみにしております」とも言い換えられますが、こちらはへりくだった言い方になるため、目上の人にかしこまった言い方をする際に使われます。より親しみを表したい場合は「お会いできる」を使いましょう。
【例文】
当日○○様にお会いできるのを楽しみにしております。
大変お手数ではございますが
「手数」とは「面倒」を意味します。相手に何かをお願いするときはストレートに表現するのではなく、クッション言葉を使用するのがビジネスマナーです。
日程調整をお願いすることが多いアポイントメールでも、よく使われるフレーズになります。
【例文】
大変お手数ではございますが、ご確認よろしくお願い申し上げます。
お時間を頂戴したく存じます
「お時間を頂戴したく存じます」は、時間が欲しいことを相手に伝える際に使用するフレーズです。
「お時間をいただければ幸いです」とも言い換えられ、アポイント調整のメールではよく使われます。
【例文】
下記日程にて1時間ほどお時間を頂戴したく存じますが、ご都合いかがでしょうか。
まとめ
アポイント獲得後のメール返信について解説しました。メール対応によって顧客の印象は大きく変わるため、内容には細心の注意を払いって相手に配慮した文章を入れるのがポイントです。
返信メールの書き方は状況によって異なりますが、相手から返信が来ない場合は、丁寧な文章で催促するようにしましょう。
よく使用されるビジネスメールのフレーズを参考にしながら、相手に好印象を与えられるメールを作成してください。
営業リソースが自社に不足しているのであれば、営業体制の仕組み化が実現できる「Sales Platform」の利用をご検討ください。営業アプローチから商談までをプロに委託することで、効率的かつ効果的な営業活動が実現できますよ。